そのホテルは外に駐車スペースがあるタイプのもので、彼が車に乗り込んで私も助手席に乗ろうと思った時、車が急発進をしていきました。
運転操作を間違ったのかな?と思ったのですが、車はそのままスピードを上げて走り去ってしまったのです。
走り去る車の後部を呆然と見つめてしまいました。
今自分が置かれている立場がどうなっているのか?なかなか判断することができなかったのです。
ホテルの駐車場に1人取り残された状況で、茫然自失となってしまっていました。
そしてようやく、その男性に逃げられてしまったという事実が頭に浮かんできたのです。
それが分かった時、猛烈な腹だたしさに襲われていきました。
もちろん彼のメールに連絡をしてみたものの、返信が得られるわけもありません。
帰宅してから裕美にこの話をしてみることにしたのです。
本当は凄く恥ずかしいって気持ちもあったんだけど、誰かに話さなければいけないという気持ちにもなっていました。
すると彼女の口から、思わぬ言葉が出てきたのです。
「それって、やり逃げの詐欺だよ」
「詐欺?」
「どこで知り合ったの?」
「愛人掲示板…」
「使った掲示板が悪いんだよ。

本当のお金持ちは、無料の掲示板を利用したりしないんだよ」
彼女に言われて今更ながらにそのことに気が付いた状態だったのです。
「私がいい場所を知ってたのに、相手見つけられる安全なサイトがあるんだよ?」
初めから彼女に相談しておけば良かった、そんな気持ちになってしまいました。
だけど、安全なサイトがあるというのは、かなり興味を持つことになりました。
彼女に詳しい話を聞いて行くことにしたのです。
「私が使ってるのは、優良出会い系サイトのワクワクメールだよ。
ここには本当のお金持ちの男性がいるし利用者の質も高いから騙される心配はほとんどないよ」
出会い系サイトで探す、これは衝撃的な言葉でした。
危険だから絶対に利用しないと思っていたのが出会い系サイトだったからです。